矯正装置について
現在、矯正装置は大きく分けて下記の2種類がありそれぞれ一長一短があります。
①、ワイヤー(エッジワイズ装置)
②、マウスピース型装置(インビザラインなど)
まずは①のワイヤー装置から説明します。
ワイヤーでの矯正は大変歴史のある装置で歴史は60年以上あります。
一歯ずつに接着して装着し、そこにワイヤーを通していきます。
・長所
取り外しが出来ないので、マウスピース矯正と違って患者さんの協力に頼ることなく治療が進んでいく。
歴史も古く、確実に結果が出る。
全てのケースに適応できる。
・短所
取り外しができないので、歯磨きがしづらく、きちんと磨かないと虫歯のリスクが上昇する。
見栄えが気になる方にはそこが短所。
固いものを食べると外れることがある。
次は②のマウスピース型装置です。
誕生してからの歴史はまだ浅いですが、ワイヤー矯正のクオリティに近づきつつあります。
・長所
透明なので他人から分かりづらく、取り外しができるので歯が磨きやすく虫歯の発生リスクが低い。
食べ物に制限がない。
・短所
装着時間(一日20-22時間)をシビアに守れないと治療が計画通りに進まない。
食事、歯磨きの度に外すことが面倒。
糖分の入った飲み物を装着したまま飲むと中で虫歯になりやすい。
子供さんの場合、壊してしまうことがよくあり、その結果再製作の時間がかかって治療期間が伸びることがある。
まだマウスピースでの歯の移動のメカニクスが完全に解明されておらず、未知の領域がある。
まだ適応でないケースがあり、ケースを慎重に選ぶ必要がある。
他の装置を併用しないと失敗することがある。
使用は正確な診断を元に慎重に行う必要がある。
以上のように各装置に一長一短があります。
違和感の総量や治療期間はあまり変わりません。矯正を始める場合は装置で選ぶのではなく、まずは自分の歯並びがどういう状況にあるのか矯正専門医にご相談ください。
きっと適切な治療法と装置を提示してくれるはずです。